おはようございます!
今回は、大分県臼杵市にある「多福寺」さんをご紹介します。
“福が多い”という縁起の良い名前を持つ多福寺さんは、臨済宗の寺院です。
周辺はお寺や歴史的な建物が多く、歩きながら城壁のように高くそびえる石垣を見ることができます。
多福寺さんはそんな“石の街並み”の小高い坂を上っていったところにあり、その風景がとっても印象的です。
こちらは山門。
お寺の紹介文があって分かりやすいですね。
山門をくぐると、立派な鐘楼がありました。
この鐘楼は、九州でも数少ない袴腰といわれる形式で、1814年に建造されたそうです。
鐘楼の奥には立派な建物がありました。
多福寺は1601年、臼杵第2代藩主の稲葉典通公が、駿府(静岡)臨済寺鐵山宗鈍禅師の法嗣了室宗密禅師を開祖として創建した禅寺です。
最初は、二王座エリアの切通しあたりに在りましたが、同寺2世の雪窓禅師の代に、現在地に在った3代藩主一通公の正室・徳雲院(細川ガラシャの娘)の旧宅を改築して再建されたそう。
そのため多福寺は、稲葉公の「奥方寺」ともいわれています。
そんな多福寺さんは、大きな建物に目を奪われがちですが、実は鐘楼の参道を挟んで反対側にある白い小さなお堂に注目です。
観世音堂(普門閣)といわれるこのお堂では、同寺3世の賢巌禅師が自ら彫った聖観世音菩薩が安置されています。
この観世音堂は、豊後西国観音霊場の第10番札所であり、臼杵八ヶ所霊場の第3札所にもなっている場所です。
これはしっかりお参りせねば!ですね。
このように多福寺さんは各霊場の札所になっているので、ご朱印もしっかりいただけます。
私が参拝した際にはお寺の方がおられたので、直書きでご朱印をいただきましたよ。
お寺を後にする際も、やはりこの小高い境内から見下ろす景色が印象的です。
実は多福寺さんは、平成14年に公開された大林宣彦監督の映画「なごり雪」の墓参と葬儀のシーンの撮影でも使われたそうです。
やっぱり映画人も気になる風景なんですね~
是非皆さんも、多福寺さんにお参りされてみてください。
《多福寺》
大分県臼杵市大字二王座191